徒然なる引っ越し パート3

友人がお硬い大学教授の引っ越し作業の依頼を受けた時、教授と奥さまの年齢が、やけに離れているように見えたので、娘さんなのかなと思っていると、なんと、教え子とのご結婚だったなどと、作業中に判明した事があったそうです。

リビングの写真立てを緩衝材シートで包装している時、

「これは大学の構内のお写真ですね。お二人が並ばれていますが、お嬢様の卒業式か何かですか?」と尋ねると、

「家内が教え子時代に、研究室の改装前記念に収めた写真ですね」という返事が返ってきたそうです。

思わず、友人は心の声が「えっ」と声に出しまったそうですが、当の教授本人は、気さくな方で、「良いのですよ。皆さん、同じ反応をしますから」と言いながら、自分の研究資料の整理にてこずっていらっしゃったそうです。

友人は、緩衝材シートで、写真立てを包装紙終えたので、一旦、一服。

「お茶にさせて頂きますね。」と、手を止めて、ランチの時間にする事にしました。引っ越し作業の極意として、集中力が切れた時は、一服やお茶の時間を頂く事が大切なんだそうで、無理して包装、梱包作業を続けてしまうと、数時間後に、必ずツケがまわってきてしまうからだそうです。

身体や精神力が休憩を求めた時は、一呼吸入れる事が、引っ越し作業の効率を上げる一番の方法なのだと言っていました。