ガスバリアー性を向上させたプラ容器

コンビニエンスストアの棚に数多くみられるプラスチックで包装された食品類。今ではプラス包装容器は食品包装に欠かせない存在となっています。もともと樹脂と言われるプラスチックには缶詰や瓶詰と比較して食品容器には不向きと言われたガスバリアー性(大気中に含まれる酸素や水蒸気などガス成分を遮断できる性質)が劣るという問題を抱え、あまり使われていませんでした。それが新素材の開発、製造技術や食品加工技術の向上と合わせ、簡便性が尊ばれる時代のニーズや商品価値を高める外観に反映できる印刷を可能としてくれるなどの良さが加わってプラスチック包装容器が多方面で使われるようになっていったと考えられます。レトルト食品の登場も拡大の後押しとなったことでしょう。昨今問題化されているプラごみに対するリサイクル対策も大きく影響したと考えられます。このように多方面の食品包装に活用されるようになってきたプラスチック包装容器ですが、中でも技術的に取り上げたいのが、包装材と言われる材料の基となる樹脂や無機材料の開発です。